ハウルの動く城は意味がわからない?戦争の理由やマルクルの正体・無限ループの謎まで分析

ハウルの動く城は、映画として上映が始まってから今まで人気が高い作品です。

しかし、ハウルの動く城を見た人からは“意味が分からない……”という声も聞こえます。

なぜ、そのような声があるのでしょうか?

今回は、ハウルの動く城は意味が分からないのか、その理由や考察などをご紹介していきます。

目次

ハウルの動く城は意味がわからない?

引用元:スタジオジブリ公式

ハウルの動く城は、ジブリ作品の中でも複雑で簡単には意味が分かるものではないと感じます。

状況の背景や、キャラクターの心理などが読みづらくなかなか理解することはできません。

そのため、“意味が分からない”と感じる人がいるのも仕方ありません。

例えば、芸術作品を見た際にどのようなことを表現しているのか分からないのと似ており、さまざまな視点や感性を持って見なければ難しいでしょう。

映画というのは、さまざまな考察ができ完璧な正解は監督にしか分かりません。

そのため、見終わったあとは自分なりの解釈で結論付けても問題はありません。

しかし、監督の意図などをしっかりと知りたい場合、これから紹介していく考察やポイントを知って見てみれば、違った視点で見ることができて理解できるかもしれません。

ハウルの動く城は意味がわからないと言われる理由は?

ハウルの動く城は、背景や心情が理解しづらく比較的解釈が難しい作品でもあります。

そのため、意味が分からないと感じる人も少なくありません。

まずは、意味が分からないと感じるポイントや理由をご紹介していきます。

戦争している意味がわからない

ハウルの動く城は、映画の冒頭で戦争しているシーンから始まります。

しかし、そこに対しての説明は一切ありません。

そのため、“なぜ戦争しているのか”という戦争になったきっかけや意味が分からないと感じる人もいます。

すべてをしっかりと理解した上で物語を見たい人にとってはモヤモヤする点ではないでしょうか?

映画という短い時間の中では、そこを説明するのは難しいのかもしれません。

また、そこをしっかり説明することで作品全体のバランスや良さが失われてしまう可能性もあったかもしれませんね。

戦争が始まったきっかけは描写がないため推測にはなりますが、サリマンと呼ばれる魔女の師匠が原因ではないかと言われています。

戦争をしている地域は、サリマンの住む国と隣国です。

国王からの信頼を寄せられるサリマンが進言した説や、隣国の王子をサリマンがカカシに変えたことがきっかけという説などさまざまな憶測ができます。

ただ単に戦争に積極的な国だった、ということも考えられますが、サリマンは戦争に何かしらの関わりがあると考えられます。

ハウルの動く城の呪いに関する状況がわからない

ハウルの動く城を語る上で外せないのが“呪い”です。

この呪いをかけている人は荒れ地の魔女ですが、その呪いにより主人公のソフィーは老婆の姿になってしまいます。

しかし、ずっと老婆の姿なのかというとそうではありません。

呪いは有効にも関わらずソフィーが若返るため、呪いに関する状況が分からなくて意味が分からないと感じる人も少なくありません。

そもそもソフィーは、父が残した帽子屋でがむしゃらに働いていた少女です。

しかし、義母や妹はがむしゃら働くことはなく、そんな状況に不満もあったでしょう。

そのため、老婆となった姿を比較的早くに受け入れ、そんな環境を飛び出していきました。

呪いの変化には、ソフィーの心理が隠されていると思われ、安心したり不満がなくなったりすることで呪いが有効ながらも若返ることがあると考えられます。

恋をしている人がキレイに見えたり、活き活きと生活している人が輝いて見えたりするように、ソフィーが満たされることで若々しく見えるのではないかと推測できます。

マルクルの正体やハウルとの関係がわからない

ハウルと一緒に暮らす少年マルクルがいますが、このマルクルの正体やハウルとの関係が分からず意味が分からないと感じる人も少なくありません。

マルクルは、少年のような見た目をしているハウルの弟子です。

少年のような見た目ですが、実はこれはハウルが魔法で作り出した偽物の姿です。

元々は、両親の死後に親戚をたらいまわしにされたホームレスでした。

ある日、たまたまハウルの城へとたどり着き、そのままハウルの弟子になることになりました。

このようなことから、ハウルの魔法の力の高さや誰かをそばに置きたいハウルの孤独、マルクルのハウルへの尊敬の念などが感じられます。

マルクルの正体はホームレスであり、ハウルとの関係は師弟関係であることが分かりますね。

カブの正体がわからない

カブの正体が分からず、意味が分からないと感じる人もいます。

カカシのカブの正体は、実はサリマンの国と戦争をしている隣国の王子であり、サリマンの魔法によってカカシに変えられてしまいました。

どのような経緯でカカシに変えられてしまったのかは分かりませんが、最終的には魔法が解けて人間の姿に戻ります。

そして、戦争を終わらせると言い、自分の国へと帰っていくのです。

このように、カブの正体は隣国の王子であり、最終的には人間の姿に戻ることができました。

登場する人物たちの心理描写がわからない

登場する人物たちの心理描写が分からずに意味が分からないと感じる人も少なくありません。

まず、ソフィーは荒れ地の魔女により老婆の姿になりました。

荒れ地の魔女はサリマンによって実年齢に戻されますが、その後荒れ地の魔女のお世話をソフィーに命じます。

老婆の姿にした張本人を目の前にしたら憎しみなどの描写があると思うのが普通です。

しかし、ソフィーは変わらず大切に荒れ地の魔女のお世話をします。

また、ハウルの心理描写も複雑です。

ハウルは気分屋かのようにテンションのアップダウンが見られ、ずいぶん自分勝手な男性に映ります。

このように「私はこう思っている」「こう感じている」という表現がない心理描写が散りばめられているため、見る人によっては理解不能になってしまうのです。

荒地の魔女がハウルの心臓を欲しがる意味がわからない

荒れ地の魔女はハウルの心臓を欲しがりますが、その意味や理由が分からないという人もいます。

そもそも荒れ地の魔女は、悪魔と契約したことで王宮を追放されています。

ハウル自身もまた自分の心臓を差し出す代わりに悪魔と契約をし、強い魔力を手に入れました。

荒れ地の魔女は、心臓を差し出すことで強い魔力が手に入ることを知っており、強いハウルの心臓を差し出せばさらなる力が手に入ると目論んだのではないかと考えられます。

また、荒れ地の魔女がハウルに執着している理由は、ハウルに一方的にフラれたような感じになったからではないかという声もあります。

元々、ハウルが荒れ地の魔女のことを“面白い人だ”と感じて近づきましたが、荒れ地の魔女の本性を知ったことでハウルは去ってしまったのです。

これにより、一方的にフラれたような感覚になり、若さと美しさに執着している荒れ地の魔女を余計に執着させてしまったのではないかと考えられます。

ハウルの心臓を欲しがる理由は「強力な魔力がほしいから」「一方的に去っていったハウルに憎しみと執着をもっているから」ではないでしょうか。

無限ループシーンの背景がわからない

ハウルの動く城では、城が無限ループするかのようなシーンがあり、その理由(背景)がわからずに意味が分からないと感じる人もいます。

城は、ハウルの心情を表していると考えられています。

無限ループをすることで、繰り返されるシーンなどにおいてハウルの成長を感じることができるようになっています。

そのため、無限ループをすることに意味があり、ハウルの成長を感じさせる大切なシーンなのですよ。

ハウルの動く城の内容を深く考察

ハウルの動く城において大切なことは“”です。

ハウルが心臓を差し出して強力な魔力を得ましたが、ここで言う心臓とは臓器のことではありません。

人の心そのもののことを指していると考えられます。

人の心がない者は、相手のことを考えて発言をすることができず、傷つけてしまうことも多いです。

また、ソフィーが心を成長させていくところからも、映画の伝えたいことは心であると考えられます。

ハウルの動く城で宮崎駿監督が伝えたいこと

ハウルの動く城は、宮崎監督によって作られました。

内容がうまく理解できないことや難しいことから「監督はストーリーの作り方を忘れてしまったのでは?」と言われたこともありました。

しかし、これは誤りであり、ストーリーを伝えることよりも「テーマを読み取ること」に重きを置くようになったのです。

ストーリーを伝えたい場合は映画を見れば内容が分かり理解できます。

しかし、テーマを読み取る場合は映画を見て、自分なりに考え想像することが大切です。

そのため、テーマを読み取ることに重きを置いた作品は理解が難しいこともあり、そう考えると宮崎監督の作品は合っていると言えるのではないでしょうか。

また、ハウルの動く城を通じて監督が伝えたいことは、憶測でしかありませんが人の心の大切さ”ではないでしょうか?

この作品は、心の成長や自己と向き合うことを考えさせるシーンが散りばめられています。

そのため、監督が伝えたいことは心であると考えられるのです。

ハウルの動く城のあらすじ

ハウルの動く城は、理解が難しいこともありますが理解しようとする人も多くいます。

また、あらすじを見ることで気付くこともあります。

ここからは、ハウルの動く城のあらすじを公式と知恵袋に分けてご紹介していきます。

ハウルの動く城の公式で紹介されているあらすじ

ハウルの動く城は、ジブリ公式サイトでは現在あらすじを見ることができません。

そのため、ディズニー公式サイトにあったあらすじをご紹介していきます。

町を離れ荒地に向かう一人の少女。名前はソフィー。

年は18歳、だが、その姿形はまるで90才の老婆だった。

長女として亡き父の残した帽子屋を一人で切り盛りしてきたソフィー。

だがそれは決して彼女の望んだ生き方ではなかった。

ある日、出征兵士でにぎわう町中でソフィーは兵隊にからまれる。

その窮地に救いの手をさしのべたのは通りすがりの美青年。

青年は不思議な力でそのまま空へと舞い上がり、ソフィーを束の間の空中散歩にいざなうのであった。

夢のような出来事に心奪われるソフィー。

しかしその夜、ソフィーは、店を訪れた荒地の魔女に呪いをかけられ、90歳のおばあちゃんに姿を変えられてしまう。

このままではいられない!意を決して荷物をまとめて荒地を目指すソフィー。

夕暮れ迫る荒地を歩いていると、その向こうから、目の前に奇怪な形をした「ハウルの動く城」が姿を現したのだった……。

引用元:スタジオジブリ|ディズニー公式

物語の最初のほうだけが説明されていますね。

ジブリ公式のあらすじではないため、曖昧な部分もありますが、ソフィーがどのように生きてきたのかが簡単に読み取ることができます。

しかし、戦争の背景や魔女に関する情報などは読み取ることができません。

しかし、あらすじの終わりは作品を見ることを促す内容となっていて、ワクワクさせてくれますね。

ハウルの動く城の知恵袋で紹介されているあらすじ

ハウルの動く城は、理解が難しいことから多くの人がYahoo!知恵袋で質問をしています。

その中には、だいたいのあらすじもまとめられていましたので、一部ご紹介していきます。

~本気で人を愛することができないハウルとソフィーの奇妙なラブストーリー~

ある日ソフィーは荒地の魔女に呪いをかけられ、90歳のおばあちゃんになってしまう。

家族を驚かせたくないと家出したソフィーはハウルの城に掃除婦として住みこむ。

カルシファーとハウルとの秘密の契約を見破ることを取引したり、 ハウルの弟子(マイケル)と流れ星を追いかけたり、 ハウルの家族にあったり、花屋を切り盛りしたりといろいろな経験をつんでいくソフィー。

謎のカカシや犬人間など最後の方まで敵か味方かわからない存在も現れる。

ハウルの恩師(ペンテモンス夫人)と話をしたことにより ハウルの意外な素性を知ったソフィーは力をあわせて闘おうとする。

魔女が送りつけてきた呪いの詩が全て現実になるころ、、魔女との決戦が始まる。

ソフィーがハウルとカルシファーの契約を破り、魔女の火の悪魔を倒し、ハッピーエンド。

引用元:Yahoo!知恵袋

ハウルの動く城のだいたいの流れが書かれています。

なんやかんやありながらもハッピーエンドとなる作品であることが分かりますね。

しかし、公式のあらすじやYahoo!知恵袋のあらすじでもそうですが、監督が本当に伝えたいことは作品を見ないと分かりません。

難しい作品であるからこそ、実際に見て自分なりに解釈するのが面白いのではないでしょうか?

ハウルの動く城の原作は?

ハウルの動く城には原作があり、イギリスの作家によって書かれた『魔法使いハウルと火の悪魔です。

ハウルの映画を作る際、原作者は「ハウルの性格だけは変えないように」と伝えたそうです。

その後、映画として作られ上映された作品を見た原作者は「素晴らしい」と称えています。

映画のほうでは前半は原作に則った展開になっていますが、後半は映画オリジナルシーンを加えるなど若干異なった内容になっています。

原作者は「私と同じ心情で作品を作った」と宮崎監督のことを称えていることから、作品の伝えたいことなどが映画と原作では一致しているようです。

しっかりと背景を理解して、作品の伝えたいことが伝えられるのは原作者としては嬉しいことですし、映画を作った監督としても嬉しいことではないでしょうか。

ハウルの動く城の人気の理由は?

ハウルの動く城は、理解が難しいと感じる人がいる一方、人気が高く“何度も見た”という人もいます。

このように、人気な理由は『美しくユニークな世界観』や『豪華キャストなどが挙げられるでしょう。

ハウルたちの生きる世界は、19世紀のヨーロッパのような背景が描かれています。

その街並みや光り輝くアイテムなどが出てきて、見る人を惹きつけます。

また、動く城や個性豊かなキャラクターたちも魅力です。

さらに、キャラクターの声を演じたキャストも豪華な顔ぶれとなり、作品が発表されたころ話題になりましたね。

木村拓哉さんや美輪明宏さん、神木隆之介さんや我修院達也さんなどさまざまな方が声を当てています。

また、皆さん俳優や声優としても実力ある方ばかりで、映画の世界観を壊すことなく人々を惹きつけてくれますよ。

このように、ハウルの動く城はまずキャストで話題を集め注目され、映画を見れば世界観に引き込まれることから人気が高いと考えられます。

ハウルの動く城を理解するには?

ハウルの動く城は、理解が難しい作品です。

しかし、理解するためにはキャラクターたちの背景や心を考えることが大切です。

個性豊かなキャラクターたちの役割や変化を知っていくことで、理解することができるのではないでしょうか。

また、この作品が伝えたいことは心です。

心の大切さや移り変わりを表現しており、それを自分自身と重ねて考えることが大切だと思われます。

そのため、なんとなくボーッと見て理解できる作品ではないため、作品の細部まで目をやり考えることが大切です。

しかし、真剣に見ると疲れてしまう人もいるかもしれませんね。

そういった方は事前にあらすじや考察を見てから作品を見ると、答え合わせのようにできて面白いかもしれません。

また、そうして答え合わせをしながら見ることで、自分なりの考えや感じ方もできると思います。

どのような入りでも作品を楽しむことができれば、それが正解です。

ぜひ自分なりに考え解釈してハウルの動く城を見てみてくださいね。

「ハウルの動く城 意味がわからない」を調べている人がよく思う質問

ハウルにキムタクが演じるのはなぜ?

木村拓哉さん自身が出たいと言っていたこともあります。

しかし、何よりもプロデューサーの娘さんが「男のいい加減さを表現できる人」と木村拓哉さんのことを称したことで、ハウルに合っていると考えられ起用されました。

ハウルの動く城でハウルはなぜ引越したのか?

サリマンに見つからないため、というのが作中で語られています。

しかし、サリマンに見つからないためにはもっと違う場所があったのではないかと疑問が残ります。

一つ考えられるとすれば、ソフィーを喜ばせるためではないでしょうか。

サリマン先生とは誰ですか?

国王からの信頼も厚い強力な魔力をもった王室に仕える魔女です。

ハウルの師匠でありますが、ハウルのことがお気に入りだと考えられます。

ハウルの動く城の「うましかて」の意味は?

食事をする前に唱えられることから“いただきます”と同意語だと思われます。

どこかの方言などではなく、ジブリが作り出した言葉です。

まとめ:ハウルの動く城を分析して楽しもう!

今回は、ハウルの動く城についてご紹介してきました。

この作品は、ストーリーを伝えるよりもテーマを読み取ることに重きを置いているため、理解が難しく“意味が分からない”と感じている人も少なくありません。

しかし、その世界観のすばらしさなどを理由に人気が高い作品でもあります。

この作品には多くの考察がされており、皆さん思い思いに解釈をしています。

そのため、それらの考察を読み答え合わせをしながら作品を見ることで、さらに新しい解釈をすることができて作品を楽しむことができるのではないでしょうか。

ぜひ、ハウルの動く城を見て、さまざまなキャラクターたちの考えや変化を読み取ってみてくださいね。

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