山椒は、ミカン科サンショウ属の落葉低木です。
独特の芳香があり香辛料としても重宝されており、秋には赤く美しい実をつけます。
そんな見て良し、食べて良しの山椒ですが、実は庭木として植えるのは止めた方が良いという意見があるのはご存じでしょうか。
今回は、山椒はなぜ庭に植えてはいけないのか、その理由について調査していきます！
山椒の木は自宅の敷地に植えたらダメと言われる理由
棘があるから
山椒の木には棘があります。
実は、風水的には棘のある植物を庭に植えるのはNGなんです。
とは言え、棘がある木は他にも多くあり、特に薔薇などは多くの方が自宅で楽しんでいますよね。
風水が気にならない人にはあまり問題とは言えないでしょう。
小さいお子さんがいらっしゃるご家庭は、安全面から考えて配慮が必要かもしれませんね。
語呂合わせの問題
山椒の木を家の横に植えると「家をヨコサンショウ＝家をよこしてください」ということで、家を取られてしまう。
家の裏に植えると「家をウラサンショウ＝家を売ってください」ということで、家を売られてしまう。
山椒を植えると、このような語呂が完成してしまい家を失ってしまう、という言い伝えがあるのです。
単なる語呂合わせですが、昔から日本では語呂を意識して縁起を担ぐようなところがありますね。
もちろん植えたからと言って必ずそうなるわけではありませんが、何となく気分が悪いので止めておこうという人もいらっしゃるでしょう。
山椒の木を自宅の敷地に植えるメリット
風水では縁起が良い
棘がある木は風水的にNGという話と矛盾するようですが、山椒を植えることが良いとする風水的解釈もあります。
鬼門の方向に山椒を植えると、山椒のもつ強い香りが魔除けとなり、鬼門から入ってくる災いや病を遠ざけてくれる、というものです。
また、鈴なりに実をつける山椒は子孫繁栄の象徴として得縁起が良いともされています。
山椒は健康に良い成分がある
科学的な面からいうと、山椒の木には多くのメリットがあります。
まず山椒の持つ独特の強い芳香ですが、精神を落ち着かせるリラックス効果があり、集中力の向上に役立つとされています。
山椒の実や葉は抗菌効果を持っていて、伝統医学では重宝されています。
山椒の実には、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、食物繊維、鉄などの栄養が豊富に含まれています。
ピリッとした辛味の元であるサンショオールは、基礎代謝の向上や内臓器官の働きを活発にし、腹痛を和らげ、体を温めて胃腸の働きを助ける効果があります。
料理に添えると食欲増進にもなり、私たちの健康にとってはメリットが多い植物です。
山椒は鬼門に植えるといいの？
山椒の葉や実が持つ独特の強い芳香は、厄除けの効果があると言われています。
そのため、邪悪な鬼が出入りするとされる鬼門（北東）に山椒を植えると、それらの厄を遠ざける効果があるので良いとされているんです。
山椒の木について
ここで山椒を育てるにあたり必要な知識について説明します。
山椒の木の寿命
山椒は、木としては寿命はあまり長い方ではないようで、一般的に30年ほど経つと急に枯れてしまうことが多いようです。
山椒の木を植える場所
山椒は日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でも育てることができます。
根張りが浅く乾燥しやすいので、直射日光が長時間当たって土が乾くような場所は避けてください。
多湿も良くないので、水はけが良くない場所も避けた方が良いです。
山椒の木の植え方
山椒の苗は3号ポットが一般的です。
数年は鉢植えで育てて少しずつ大きくしてから地植えにするのが良いです。
植え付けの時期は12月～3月が適当と言われています。
植え替え時に根を痛めると枯れてしまうので、根の周りの土を落とさずにそのまま植え替えてください。
植え付けてからはしっかり水をあげて、安定するまで慎重に見守りましょう。
山椒の木の育て方
山椒は乾燥を嫌うので、普段は水を切らさないようにたっぷりとあげてください。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水をあげるようにします。
混み合った枝は12～3月に剪定を行い、風通しが良い環境を作ってあげてください。
山椒の木が庭からに自生している場合の対応方法
山椒が庭に自生していても、特に問題はありません。
ただし、大きいものでは5mほどに成長することもあるので、生活や周りの植物の妨げにならないように、適宜剪定してください。
山椒の木が突然枯れる原因は？
山椒の木が枯れる原因として考えられるのは以下です。
- 乾燥しすぎている
- 根腐れしている
- 植え替え時に根を傷つけた
- 寿命（一般的には30年ほど）
夏場や、直射日光が長時間あたるような場合は、たっぷりと水をあげて乾燥しすぎないようにしてあげてください。
反対に、水はけの悪い場所に植えていたり、梅雨の時期の場合は、根腐れに注意が必要です。
また、山椒は根をいじられるととても弱い植物です。
植え替え時は根を触らず、そのまま植え替えた方が安心です。
一般的には30年ほど経つと寿命を迎えて、急に枯れてしまうことが多いようです。
山椒の木に実がならない原因は？
山椒は雌雄異株と言って、雄花が咲く木と雌花が咲く木に分かれています。
雄の木には山椒の実はならず、雄株と雌株を両方育てることで実をつけます。
もしも何年育てても実をつけないのであれば、それが原因かもしれません。
ただし、1本で結実する品種（雌雄同種）であれば、1本だけで実がなります。
山椒の木は鉢植えでも育てられる？
山椒の木は小さいうちは鉢植えでも育てられます。
2、3年で大きくなり根詰まりしてくるので、大きな鉢に植え替えていってください。
「山椒の木は自宅の敷地に植えたらダメ」を検索する人がよく思う質問４選
まとめ：山椒の木を植えるメリットもある！
山椒を庭に植えない方が良いという言い伝えがありますが、この意見の科学的根拠は乏しく、むしろ山椒の持つ有効成分のメリットが多いということがわかりました。
独特の芳香なので好き嫌いが別れるかもしれませんが、家を守ってくれる厄除けの意味を込めて植えてみるのも良さそうですね！
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