システムエンジニアは、一般的な会社員とは異なり、客先常駐になることもあります。
しかし、客先常駐は“底辺だ”という声があるようです。
今回は、客先常駐seは底辺と言われる理由や闇、客先常駐のメリットなどをご紹介していきます。
客先常駐seは底辺なの?理由は?
客先常駐seは、“底辺”という声があるようですが、その理由はなんでしょうか?
まずは、底辺と言われる理由を見ていきましょう。
希望のプロジェクトに参加できない
希望のプロジェクトに参加できることは、本人のやる気にも繋がります。
しかし、客先常駐の場合は希望のプロジェクトに参加できないことが多いです。
全ての企業がそうしているわけではありませんが、多くの企業で希望は聞かずに派遣となることが多いようです。
そのため、自分の実力に見合わなかったり、いつまでも成長できなかったりします。
結果的にいつまでも下の立場で働くことになり、底辺だと言われています。
給料が安い・昇進なし
客先常駐の場合は、雇用企業と派遣先企業があり、派遣先企業は雇用企業に対していくらか上乗せで給料を払わなければなりません。
しかし、雇用企業側がピンハネしていることもざらにあります。
その結果、se本人にはあまり給料は入ってきません。
また、どんなに派遣先で良い結果を残したとしても、雇用企業側での実績とはならず昇進もないことがあります。
そうしたことが客先常駐が底辺だと言われる理由です。
未経験者でも経験者扱いされる
客先常駐の場合は、派遣されてすぐに業務に取り掛からなければなりません。
企業の多くは「自分のレベルに合わせて進められる」と謳っていることが多いですが、実際はそういったことはないようです。
自分のレベルが足りないと感じる場合は、派遣先で退勤したあと自主学習をしていかなければならず、時間はいくらあっても足りないでしょう。
一般的な会社のように、新人を育てて長く勤めさせるという意識がないのかもしれませんね。
結果的に疲れも溜まり、辞めてしまう人も少なくありません。
研修がない
客先常駐の場合は、派遣されたらすぐに業務に取り掛かるのが一般的です。
そのため、まともな研修を受けることもできず自主的に学習することが求められます。
どんなことでも自主学習は必要かもしれませんが、一般的に研修を受けてから働きだす会社員と異なり大変な思いをする人も少なくないでしょう。
また、自主学習の時間は給与も出ず、何のために頑張っているのか分からなくなってしまうこともあるかもしれません。
こういった点から客先常駐は底辺だと言われているのです。
客先常駐seの闇とは?
客先常駐seは、seの中でも底辺で嫌になってしまう人もいます。
さらにそれだけでなく“闇”もあるようです。
ここからは、客先常駐seの闇を見ていきましょう。
エンジニア以外の仕事をさせられる
客先常駐として勤務をすると、すぐにseとして働けるわけではありません。
雇用企業によってはコールセンターや販売員などをやらされることもあります。
特に入社してすぐの場合は、こういった仕事を行いながらseの勉強を行っていくパターンが多いです。
本人はseの仕事ができると思っているケースが多く、ある意味詐欺のようですね。
こういったことを避けるためには、入社後にどういった仕事をするのか確認すると良いでしょう。
客先常駐seはやる気ない人が多い
客先常駐seは、長く勤めれば長く勤めるほどイヤになっていくかもしれません。
そういった点からやる気がない人が多いです。
入社直後はやる気に満ち溢れていますが、seとは関係のない業務を押し付けられたり、給料が低かったりするために、どんどんやる気が削がれていってしまいます。
特に新人はそういったやる気のない客先常駐seを見て育つために、本人も「これでいいんだ」と思いやる気がなくなっていってしまうでしょう。
客先常駐seはいじめられやすい・ゴミ扱い
客先常駐seは、ハッキリ言えば変わりがいくらでもいます。
社内seよりも立場が下になる客先常駐seはいじめられたり、ゴミ扱いされたりすることもあります。
底辺なうえに変わりがいくらでもいるため、人を人とも思わない態度がとれるのかもしれませんね。
もちろん派遣先によっては大切にしてもらえることもあります。
しかし、派遣される企業は基本的に人手不足であることが考えられ、離職率も高い傾向にあります。
離職率が高い理由はさまざまですが、何らかの悪い点があることは確かです。
そのため、客先常駐seに対してイジメをするような企業に派遣される確率も高くなります。
将来性がない
客先常駐seは、いわば派遣社員と同じような扱いです。
特にseのピークは30代前半までとなっており、30代後半以降はどんどんと派遣されることがなくなります。
一般的な企業であれば、40代はまだまだ働き盛りの年代です。
しかし、seの世界では早くから契約してもらえなくなるケースも増えていきます。
そうなると、働くことができないために給料がなく、最悪の場合はクビになってしまいます。
30代後半からの再就職はなかなか厳しく、ましてや客先常駐をしていて管理職などの経験値がないとなると転職先はほぼないと言っても過言ではないでしょう。
違法な契約をさせられることも
雇用企業によっては、違法な契約をさせられることもあります。
例えば、雇用企業ではなく派遣先企業が給料管理をしていたり、二重派遣になっていたりすることがあります。
そういった契約は全て違法となるため注意しなければなりません。
ただ、そういった悪徳な契約をしている雇用企業は実際にあり、気付いたら自分もそこに巻き込まれている可能性もあります。
契約書などの確認はしっかりとしておいたほうが安心ですし、入社前にも雇用企業について調べておくことが大切です。
客先常駐seに良い点・メリットはある?
客先常駐のメリットは以下の通りです。
- 未経験者でも採用されやすい
- コネクションが広がる
- 職場を変えることができる
- 幅広いスキルを習得できる
seは、常に人手不足となっているため、比較的未経験者でも採用されやすいです。
ただし、専門的な知識が必要となるために、相当な努力は必要です。
また、色んな会社に派遣されるため、派遣先の人たちとのコネクションが広がります。
もしも、派遣先がイヤだった場合は職場を変えることができるため、ツライ思いをしながら長く働く必要がありません。
また、seと言っても幅広いスキルがあり、さまざまな会社に派遣されることでその会社独自のスキルなども習得でき、seとして成長することができるでしょう。
客先常駐のメリットはこのようなものが挙げられますが、あくまでも雇用企業が“まとも”だった場合に限ります。
雇用企業があまり良い会社でない場合は、こういったメリットは得られない可能性があるため注意しなければなりません。
客先常駐から社内SEになるには?
客先常駐は、かなり底辺とされており、闇もあります。
そこから抜け出すには社内seを目指す必要がありますが、どうしたらなれるのでしょうか?
より条件のよい優良企業へ転職
seとして働くためには、客先常駐はハードルが低く入りやすいです。
しかし、ハードルが低いということはそれなりの対応をされる可能性があり注意しなければなりません。
ある程度客先常駐として働いて経験を得たあとは、条件のいい優良企業へ転職することも大切です。
初めから社内seとして雇ってもらえる可能性があります。
例え、客先常駐であったとしても良い待遇で迎え入れて貰える可能性もあるため転職は無駄ではありません。
自社開発企業へ転職
seを求める企業はさまざまで、色んな企業へ派遣して働いてもらう企業や、自社開発を行っているために自社のseとして働いてもらう企業などがあります。
自社開発をしている企業は、社内seとして雇ってもらえるため客先常駐よりも将来性も良いでしょう。
ただ、自社開発をしている企業であっても、客先常駐をしている企業もあります。
その場合、自社開発に携わる機会があるのかどうかをしっかりと確認しなければなりません。
フリーランスになり業務委託で仕事を請け負う
近年は、インターネットを介して色んな企業から仕事を請け負うことができますね。
そういった方法で仕事を請け負うことで、自分自身で労働条件や給与面をコントロールすることができます。
特に、会社に属するのが合わない人などはフリーランスで働くのが最適かもしれません。
ただ、全てを自分でやらなくてはならないうえに、中には搾取するだけの会社も存在するため注意しなければなりません。
ITコンサルになるのも選択肢の一つ
ITコンサルとは、企業が抱えるITに関する問題を解決するためにアドバイスをしたり、システム導入のサポートをしたりする職業です。
seとしてある程度の知識をつけている場合は、このITコンサルタントとして働くのも選択肢の一つです。
ただ、ITコンサルには高いコミュニケーション能力と分からない人に分かりやすく説明するスキルが必要になります。
例えseとしての知識が豊富であっても、簡単にできる仕事ではありません。
同じIT系ではありますが、求められる能力や目標は全く異なるため、自分に合っているかどうかを慎重に検討しましょう。
「客先常駐se 底辺」を調べている人がよく思う質問
まとめ
今回は、客先常駐seについてご紹介してきました。
客先常駐seは、底辺だと言われることがありますが、実際にかなりひどい勤務形態で働くことがあります。
中には、“詐欺では?”と感じるようなこともあり、客先常駐の闇が見えるでしょう。
もちろん客先常駐にもメリットはありますが、優良企業でない限りメリットは感じられません。
客先常駐はできれば辞めておいたほうが良いですし、なるべく社内seとして働けるよう努力したほうが良いですね。
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