東京芸術大学は、芸術大学の中でもトップクラスの大学です。
試験も正解がないだけに難しく、浪人して当たり前と言われています。
そのため、中には“東大に入るより難しいのではないか”という方もいるほどです。
今回は、そんな東京芸術大学は東大より難しいのか、通うことができるのはどのような人なのかをご紹介していきます。
東京芸術大学は東大より難しい?
東京芸術大学は芸術大学の中でもトップクラスで、芸術の才能に長けており将来その道に行きたい人は憧れる大学です。
しかし、合格するのは簡単ではなく、“東大に合格するよりも難しいのでは……?”と言われています。
では、なぜ東大よりも難しいと考えられているのでしょうか?
まず、合格するために試験がありますがこの試験の正解はありません。
技術や感性などを問われる試験であり、数学などのように誰でも同じ正解を導き出せるものではないのです。
また、倍率が高すぎることもあると思います。
東京芸術大学はトップクラスの大学であり、絵や彫刻、音楽などが好きな学生からは憧れられる存在です。
そのため、倍率が高くなかなか合格できない背景があります。
そのほかにもさまざまな理由があり、東京芸術大学は東大よりも難しいと言われています。
東京芸術大学は東大より難しい大学と言われる理由
東京芸術大学は東大よりも難しいと言われている大学です。
では、なぜそのように言われているのでしょうか?
ここからは、さらに詳しく東大よりも難しいと言われている理由をご紹介していきます。
実技試験に正解がないから
東京芸術大学は、入学するためには通常の大学同様に試験を受けなくてはなりません。
しかし、通常の大学と異なり、数学や国語などの試験ではなく実技試験となります。
芸術学部であれば絵を描いたり、音楽学部であれば楽器を演奏したりと学部によってさまざまな実技試験を行います。
その実技試験にはルールなどはありますが正解がないため、問題を解いて正解を導き出せる東大よりも難しいと言われているのです。
東京芸術大学の入試情報サイトには過去問が掲載されています。
しかし、過去問には出題意図などはありますが、正解は書かれていません。
そのため、出題意図などから自分なりの正解を導き出し、技術と感性で勝負しなくてはなりません。
そう考えると、確かに正解が決まっている問題を解くほうが簡単なようにも感じてしまいますね…….。
倍率が高すぎるから
“倍率”という言葉は、大学受験をする際にほとんどの方が気にする言葉ではないでしょうか?
この倍率は、東京芸術大学は10~20倍を記録するなど高すぎるのも合格が難しい要因です。
もちろん、学部によって異なりますが、令和6年度には美術学部の油画で20.2の倍率でした。
通常の大学が1~3倍くらいなのに対して、倍以上の倍率のため入学は狭き門をくぐらなくてはなりません。
そのため、6浪以上する人も少なくなく、むしろ浪人しないと入れない大学とも言われていますよ。
技術を磨くために準備が必要だから
東京芸術大学には、ものすごい才能や技術をもった人が合格できます。
そのためには、技術を磨くための事前準備が必要なのです。
例えば、美術学部に行きたい場合は絵画教室などに通って技術を磨いていかなくてはなりません。
音楽学部も同様で、小さい頃から楽器に親しみ技術を磨かないと合格することはできません。
しかも、東京芸術大学に通おうとする人たちは技術力がとても高く、普通に磨いただけでは太刀打ちできません。
東京芸術大学に合格できるような技術を習得できる有能な先生から学べる環境も大切です。
高校までの学生生活を普通に過ごしていては、絶対に合格は難しいでしょう。
努力だけでは難しい場合もあるから
“美術や音楽が好き”という人は一般的にも多くいます。
好きなことは努力をすることができますが、才能がなく一定水準以上の技術は習得できないこともあります。
元々の才能だけでなく、家庭環境によって有能な先生から教えてもらう環境を提供できないこともあるでしょう。
このように、東京芸術大学に合格するためには努力だけでは難しい場合があるのです。
それに心折れて受験を断念したり、仕方なく別の大学を目指す方も少なくありません。
将来のリスクが高いから
東京芸術大学に合格したからと言って、芸術家として活躍できるとは限りません。
大学卒業後は、海外へ留学してさらに技術を磨いたり、院へ進みさらに勉強をすることもできます。
しかし、その後の人生は確実に芸術家としてお金を稼ぐことができるとは限らず、将来のリスクが高いのです。
東大を出ていれば、さまざまな企業に就職することができます。
しかし、東京芸術大学を卒業した学生は、芸術家として名をはせるような人はほんの一部です。
このように、将来のリスクが高いのも、東大よりも難しいと言われる理由でしょう。
東京芸術大学は化け物ぞろいといわれるのはなぜ?
東京芸術大学に通う学生たちは、よく“化け物”と言われています。
そんな化け物ぞろいな理由は、合格率の低い試験を通過してきたこともあります。
しかし、頭が良いとはまた別のベクトルの化け物が多いことも理由の一つです。
東京芸術大学で講師していた同級生が言っていたけど、学問も芸術もキャラクターも飛び抜けて優秀な人が行くのが芸大で、尖った個性がないとマジ埋もれるらしい!
— トノ (@tono3man) April 5, 2024
各大学のトップレベルを集めたオールスターチームでも敵わないくらい化け物揃い。それが東京大学と隣り合わせに位置する東京芸術大学🎨
このように、トップクラスの才能をもった学生が多く、何かしらの個性がないと学部で埋もれてしまいます。
芸大に通う学生は変わった人も多いです。
大阪芸術大学で講師してます!!って人が教えに来たけど芸大生の人の事「変わった人が多いです、とっても」って言うてて草しか生えない
— 璃楼ちゃん (@tetego_218714) November 13, 2023
変わった人が多く“化け物ぞろい”や“頭おかしい”と言われるのです。
特に、芸術の才能が高い人は変な人が多く、一般的な学生と比べると破天荒で面白いです。
そのため、一般的な人から見ると余計に化け物のように見えてしまうのでしょうね。
東京芸術大学卒業生の末路は?
東京芸術大学に通った学生は、留学をしたり院へ進んだりとさまざまな進路があります。
しかし、一般的な大学と異なり就職率は20%程度とかなり低いです。
先で紹介したとおり、変な人も多く一般的な企業で働こうと考える人は少ないのではないでしょうか。
また、その後の進路は“未定”という人も多く、その数は40%以上にのぼります。
未定というのは、進学や就職先が決まらないという人もいますし、自分の可能性を考えてまだ未定という人もいます。
ちなみに進学率は35%以上となっており、就職・進学・未定の割合は万遍なくいる状況です。
卒業後の進路は、不安定な感じが強いのが東京芸術大学と特徴でもありますね。
東京芸術大学に行く人はお金持ちなの?
東京芸術大学に行く人はお金持ちだと言う声もあります。
なぜなら、大学に通うお金はもちろん、事前投資がとても大切だからです。
芸大に合格するためには、普通に学生生活を送っていては合格できません。
有名な講師にレッスンを依頼したり、美術系の予備校に通ったりと受験をする前からの積み重ねが大切です。
そのためにはお金がかかります。
また、たとえ合格して無事卒業できても、その後の将来は不安定で一般的な人よりも生きていけるだけのお金を稼げる可能性は低いです。
そのため、お金持ちで子どもが稼がなくても生活できるだけの経済力が大切だと言われています。
しかし、決してお金持ちだけが集まっているわけではなく、一般的な家庭の子どもも同じように通っていますよ。
ただ、お金がある分、事前準備にかけられる時間とお金には差があるかもしれませんね。
東京芸術大学合格者の出身高校はどこ?
東京芸術大学には付属の学校もあり、そこからの出身者も多く合格しています。
やはり芸大合格に向けた学習や技術の習得ができるという点では付属高校の卒業は大きいようですね。
また、東京都にある“総合芸術高校”や岐阜県にある“加納高校”なども多いですよ。
どちらも美術や音楽の学科があり、専門的に学ぶことができる環境は大きいようです。
このように、大学入試前から美術や音楽を専門的に学ぶことができる学校を卒業した人が、東京芸術大学に入学しています。
しかし、習い事として美術や音楽に力を注いできた人も合格することがあります。
もちろん、専門的に日常で技術を磨ければ一番よく合格率も高くなるでしょう。
東京芸術大学の有名人は?
東京芸術大学を卒業した有名人は数多くいます。
- フジ子・ヘミング(ピアニスト)
- 安田伸(ミュージシャン・コメディアン・俳優)
- 伊勢谷友介(俳優)
- 坂本龍一(ミュージシャン)
- 森公美子(オペラ歌手)
- 清家清(建築家)
- 野村萬斎(2代目)(狂言師)
- 葉加瀬太郎(ヴァイオリニスト)
皆さんがよく知る方も多くおり、東京芸術大学出身の有名人は216人います。
卒業生全体で考えると少ないため、やはり有名になれるような人はほんの一握りだということが分かりますね。
もちろん、有名でないにしてもさまざまな方面で芸術関係に携わっている方も多くいるでしょう。
東京芸術大学生は天才なの?
東京芸術大学は“化け物ぞろい”と言われるほど、才能に溢れた人が多くいます。
そう聞くと、天才ばかりがいるのではないかと思うかもしれません。
ここからは、東京芸術大学は天才が多いのか、偏差値や倍率についてご紹介していきます。
天才が多い?
東京芸術大学には、天才と呼ばれる人も多く存在するかもしれません。
そもそも天才とは、一聞いて十知ることができるような、努力なくしてなんでもこなしてしまうような人のことを言います。
似たような言葉に秀才という言葉がありますね。
秀才は努力してできるようになった人、才能を開花させた人のことです。
そう考えると、東京芸術大学に合格する学生は天才もいますが、自身の努力によって勝ち取った秀才タイプもいるでしょう。
どちらが良い、というわけではありませんが、並大抵の努力では合格することは難しく努力なくして卒業することもできません。
東京芸術大学の偏差値
東京芸術大学の偏差値は、55~65くらいです。
学部によっても異なり、音楽学部のほうが低くなります。
本記事で出ている東大の偏差値は83のため、それよりも結構低めですね。
“東大より難しい”と言われている東京芸術大学ですが、東大も合格するためには相当な勉強量が必要です。
そもそも勉強が好きでなければイヤになってしまうかもしれません。
東大も東京芸術大学も種類や偏差値は違えど、難しさはかなり高いでしょう。
東京芸術大学の倍率
東京芸術大学の倍率は非常に高く、平均で10~20倍の倍率になっています。
他の大学が一般的に2~3なのに対して10倍近くの倍率です。
もちろん学部によって異なりますが、募集人数も少ないため合格率はかなり低いでしょう。
受験を考えていない頃から、技術を磨く努力をしていなければ受かるのはまず難しいです。
浪人して受ける人も多く、5~6浪してやっと合格する人も少なくありません。
また、そうして入ったとしても将来は不安定で芸術家としてやっていけるのも一握りです。
相当厳しい世界であり、かなりの覚悟がなければ挫けてしまうでしょう。
「東京芸術大学 東大より難しい」を調べている人がよく思う質問
まとめ:東大との比較は難しい
今回は、東京芸術大学についてご紹介してきました。
東京芸術大学は“東大より難しい”と言われていますが、試験方法や学習内容が異なるため比較は難しいでしょう。
しかし、芸大は入学試験が難しく、倍率もかなり高いため浪人している人がほとんどです。
そのため、相当な努力をして技術を磨かないと合格はなかなか難しいと思われます。
東京芸術大学を目指す方は、技術を磨き“浪人も当たり前”と思って試験に挑むほうが良さそうです。
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